続・おねがい J Storm

伊野尾慧くんのファンです。

You&Me

いきなりですが、自分のことを話します。

中丸くん主演のドラマ「主に泣いてます」に出てくるつねちゃんじゃないけど、わたしもかつてデッサンや油絵描きに明け暮れた高校生活を送っていました。*1いわゆる「美大受験生」だったんですね。
高校1年生の夏頃から美大系予備校に通っておりました。希望の学科が油絵科だったので、ドラマ内で中丸くんが木炭デッサンしてたりすると、あの感触が思い出され懐かしい気分になります。(無駄情報ですが、デザイン科・日本画科のデッサンの実技試験は鉛筆を使い、油絵科は木炭を使います。原作の(じゃにおた的には河合担でおなじみの)アキコ先生も油彩専攻だったのでしょう。)

懐かしいなと思うと同時に、少しだけ後ろめたい気分になる自分がいます。簡単に言うと、あんなにお金をかけて勉強したのにもかかわらず*2、今現在の自分の仕事にはそれが全く結びついてないことへの後ろめたさ、なのだけど。あんなシュールなギャグまみれの「主泣き」ですら、見てるとそういった後ろめたさが一瞬横切るんですから、わたしの中の美大コンプレックスは想像以上に根深いらしく、時々そんな自分が嫌になります。ファンの方なら知ってらっしゃると思うのですが、アキコ先生の漫画で美大絡みの設定のお話って他にもいくつかありますよね…?それだけでもジェラる心が発動してしまう。学生時代の体験を元に作品を作り続けてるってことはアキコ先生にとって美大にまつわる思い出は少なくとも「良きもの」であるんだろう、でもわたしにとっては……みたいな物語。なんつって。てゆうか、いい歳ぶっこいてこんな胸のうちを世界ネットで晒すことになるとは(笑)。


浪人はまぬがれたのでそう思えるのかもしれませんが*3、「美大受験」は確かに楽しかったし良い思い出です。やっぱりちょっと特殊な勉強をするので、予備校生同士、仲間意識が出来て仲良くなるし。
ヌードの女性を生徒がぐるりと囲んでみんなでデッサンとか、当時その場にいたであろうDTに対してデリカシーもへったくれも無い授業もたくさんありました。講師に作品を褒められて喜ぶひと、その反対にけちょんけちょんに貶されてドツボるひとがいたり、正解があるようでない世界ゆえに苦しい面もあったけど、「合格」という明確な目標に向かって共通のモチーフを同じメンバーで攻略してゆくのはやっぱり楽しかった。高3の頃はお風呂場が寝床になってたくらいだからクタクタだったんだろうなと思うけど、その「ギリギリです…、わたし…」って感覚も含めて楽しかったんだと思います。テスト勉強は人並みにしつつも、学校行事や部活動等、かったるそうな事はそれまでいっさい真面目に取り組んでこなかった子供だったので余計に。進学してからよりむしろ受験するまでの3年間の方が自分にとって濃い時間だったとすら思ってます。

楽しかったのになんでわたしの青春の小箱におさまってるソレらはただの「良い思い出」として消化されてないのか。その答えの一部は上の方で語り済みだけど、他にも理由は当然あって。勉強して行くに従ってはっきりと、「それほど絵を描くのが好きじゃない自分」に気づいてしまったからなんですよね。楽しいし面白いんだけど、明らかに「描きたい」という欲求が周囲のひとたちと比べると、浅い。わたしにとって幼い頃から「絵を描くこと」は人とのコミュニケーションの一部だったのだけど、それがいつの間にか美大受験という「目標」に刷り変わり、目標が一応果たされてしまったら、描きたいことなんて何もない空っぽな自分がそこにいました。騙し騙し奮い立たせても、欲求なんて自分の意志でコントロール出来るようなものじゃないです。社会人になってからは創作の「そ」の字も無い日常は簡単に過ぎてゆき、そんな自分にも簡単に慣れてしまいました。十年以上前に使ってた画材がまだ残ってて、いま親に買ってもらった鉛筆でアイドルのお顔の落書きしてますからね…。


お恥ずかしい自分語りをここまでしてなんですが、さすがにそんな心の奥底で抱えてるコンプレックスを全開にするほど不器用な生き方はしてないので、ナニこのひと過去に執着しすぎぃーとかどうか思わないでください(泣)。今の職場も面白いっちゃ面白いし、平和で平凡な自分の人生も悪くないと日々、楽しく暮らしてるはずなので。呑気な昭和もときどきこんな事を考える、というひとりごとでした。ちなみにいのおくんのお顔を描いてる時は脳みそがいのおくんでいっぱいになってすごく幸せな気分になります。嘘じゃないです^^



最近、伊野尾くんとそんな自分を重ねすぎてるきらいがあって、伊野尾くんについて語るのがこわい。ツイッターでひょいひょい思いつくままにつぶやいてる自分をふと客観視すると、伊野尾くん本人とかけ離れたことばかり言ってるような気分になって少し後悔する。分からないなあと思ったとき、ここぞとばかりに「担当はタレントに似る」という通説に頼り、自分フィルター濃いめの伊野尾くんをイメージしてとりあえず解決したがる自分がいる。よくないな。それもこれもアルバムのレコーディング風景で歌へのコンプレックスをごまかしきれてない伊野尾くんがいじらしすぎただけなんだと思う。思わず「あれはボーリングでガーター連続で出した時のわたし…」って思っちゃったもの。
自分と伊野尾くんの混ざり具合がひどいことになってるのは、わたしが現場の回数が少ない半分茶の間の少ステ派だからかもしれないけど、わたしにはわたしの仕事、おたく活動をするにあたってのペースがあるからそこは変えられない。上書き回数が少ない分、自分で自分の思考回路に注意を払う必要があるのかもしれない。地方公演が終わる度に流れて来る大量のレポをふぁぼりながらそう思った。あ、伊野尾くん、ショルキーが恥ずかしいんですってね?でもそれショックだわー。いつショルキーを提案してくれるか、そればかり考えてたのに…。たとえグリッサンドが出来なくても…!MCからの流れのメンバーによるキーボード賑やかしがレギュラーになることを祈るばかりです。

*1:つねちゃんは中学生だけど^^

*2:音大ほどじゃないけど、学費も画材費も滅法かかる

*3:4大は全て落ち、短大に進学しました。今はどうなのか分かりませんが、わたしが受験した時代は2浪、3浪する人がザラにいました。